GNU開発ツール
著者:西田 亙
※PDFでのダウンロード販売は終了しました。
C言語の入門書でお馴染みのhello.cは、gcc hello.c という簡単なコマンドで実行可能ファイル a.out に生まれ変わります。多くの教科書はここで立ち止まることなく、次のページへと進んでしまうのですが、皆さんは「a.outはどこからやってきたのか」、「#include にはどういう意味が隠されているのか」、疑問に思われたことはないでしょうか。本書は、これらの疑問に真正面から取り組み、自らの力で答えを見つけ出そうとする方々のための指南役として誕生しました。
プログラムが誕生するまでには、4つのビルド工程が必要ですが、普段はgccコマンドが裏方でこっそりと処理しているため、私達の目に触れることはありません。その挙動は、-vオプションを与えることで明らかになります。
gcc -v hello.c を実行した際に表示される、呪文のようなメッセージ群を解読するところから、本書は始まります。ひとつの謎の解明は、新しい疑問を呼び起こし、私達の旅は続きます。7つの大海を制覇したとき、GNU開発ツールは生涯役立つ伴侶となっていることでしょう。
- 初版発行
- 2006年8月30日
- PDF版発行
- 2013年5月17日
- 総ページ数
- 215ページ
- ISBN
- 4-903708-01-2
- 発行/発売元
- オーバーシー・パブリッシング
現在、訂正はありません
GNU開発ツールの本文中で使用している開発環境は、初版発行時に配布されていたDebian Sargeです。Debian Sargeは最終版の公開から5年以上が経過しているため、フルセットをインストール可能なISOイメージは、配布されていません。
幸い、ネットワークインストール用のISOイメージが、現時点でも公開されていますので、このインストーラを利用してDebian SargeのGNU開発環境を再現することが可能です。下記の公開記事では、オープンソースの仮想環境であるVirtualBox上に、Debian Sargeをインストールする方法を紹介しています。
VirtualBoxの設定【Debian Sarge 新規インストール】
VirtualBoxへのゲストOSインストール【Debian Sarge/GNU開発ツール】
上記手順で作成した、VirtualBox用のDebian Sarge仮想ハードディスクイメージを用意しました。
VirtualBoxへの仮想ディスクイメージ・インストール方法
■ 仮想ディスクイメージ内部の主要設定項目一覧
- ディスクサイズ
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