必要機材
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ブレッドボードとジャンプワイヤ

ブレッドボードI/Oプログラミングでは、ブレッドボード上に作成した回路を自作のコードで制御していきます。まずは、ブレッドボードとジャンプワイヤを揃えましょう。

ブレッドボード

ブレッドボードは、ピンの差し込み口が碁盤の目状に配置され、半田付けなしでピンを自由に着脱できる、万能基板です。電子工作には、かかせないパーツのひとつであり、様々な形状やサイズの製品が販売されています。

右端が最も一般的な形状であり、中央に配線エリア、両側にプラス・マイナスの電源ラインが引かれています(中央のブレッドボードは電源ライン1本、左端はなし)。3つのブレッドボードに共通する配線エリアは、左右に分割されており、それぞれ横5列が電気的に導通しています(電源ラインは縦列で導通)。

ジャンプワイヤ

ブレッドボード上の配線を行う際に役立つツールが、ジャンプワイヤです。

ジャンプワイヤには大きく、フレキシブルなより線タイプと、コの字型の単線タイプがあります。より線タイプは、通常リード線の両端にオス・オスのピンが固定されており、50mmから200mm程度の長さが用意されています。この他、上記写真の右最下段のように、オス・メスタイプもありますし、右最上段のワニ口クリップ・オスタイプもあります。

ワニ口クリップタイプは、ワニ口でテスター棒を挟み、反対側のピンをブレッドボードに差し込むことで、電流測定や、2点間の電圧測定を手軽に行うことができます。

ちなみに、この写真は8本のGPIOを制御し、バーLEDの8本を点灯させたものです。5Vの電源ラインに流れる総電流量を計測すると、約7.4mAと表示されていますが、FT232Hの電流容量は極めて小さいため、この程度に抑えておく必要があるのです。電流の流しすぎでICを焼き切らないためにも、データシートの絶対最大定格には、必ず最初に目を通しておかねばなりません。

単線タイプのジャンプワイヤは、数mmから数cmまでの短いものが多く、固めの単線をコの字型に曲げて作成されています。

これは、FTDI社のUM232Hボードをブレッドボード上に配置した一例ですが、4本の電源ライン引き出し、2箇所のピン間をショートさせるために、計6本の単線タイプ・ジャンプワイヤを使用しています。このように、距離が短い場合は単線タイプの方が向いています。

ジャンプワイヤに転用できる電線

この他、単線のリード線も用意しておけば、回路に応じて最適な長さのジャンプワイヤを自作できます。秋葉原で見つけた、"協和電線産業の耐熱通信機器用ビニル電線"は、ジャンプワイヤに最適な電線のひとつです。

テスター棒用ジャンプワイヤ

2013.10.21追記

最近、サンハヤトから発売されているSUP-200というテスター棒用のジャンプワイヤを見つけました。

片方がテスター棒の差し込み口、反対側がオスピンになっています(テスター棒の直径は標準の2mm径のみに対応)。

テスター棒をボード上の端子2点へ上手に当てるのは、なかなか難しいものですが、SUP-200を使えば簡単に2点間の電圧を測定できます。また、上で紹介したワニ口タイプの場合、電流測定時にクリップ同志が接触すると、ショートを起こす危険性がありますが、SUP-200であれば端子間の接触の心配がないので、安心して操作できます。

posted by Wataru Nishida.